ビジネス・スーツは、少なくとも何着必要か。たしかにこれは難しい問題です。着る人や職場によって、スーツの疲労度が違ってくるからです。さらに乱暴な言い方をすれば、「多ければ多いほど良い」という結論になってくるでしょう。ちなみに、私は最低三着は必要だと考えています。ベイシックなビジネスースーツが三着あれば、とりあえずビジネスマンとしてふさわしい働きができるでしょう。この三着のスーツは、いったいどのようなものを選ぶべきか。それは前項でお話ししたように、ベイシック・スーツです。もちろん、ターク・スーツ。そしてここにもうひとつ、付け加えていただきたいのが、無地のスーツということです。場合によってはチョークーストライプやグレンーチェックのベイシック・スーツということもあるでしょう。けれどもそれは四着目、五着目のスーツとして選ぶべきでしょう。最初の三着のスーツはグレーであれブルーであれ、無地がよろしい。ここでは三着のスーツを、A、B、Cとしましょう。月曜、火曜、水曜とA、B、Cの順に着る。けっして同じスーツを続けて着てはいけません。するとAのスーツは木曜にもう一度着ることになりますが、二日間休養できます。この二日間の休みは大きい。良質のウール地なら、シワなども含めてかなり元通りに回復することがあります。もちろん休みの期間は長いほど良いのです。さて、問題は金曜です。もしオフィス環境のなかで不自然でなければ、スーツの上着に、まったく別のパンツを組み合わせる。つまり、ブレザー感覚で着こなすわけです。なぜなら、上着よりもパンツのほうが疲労度が高いので、なるべく多く休ませてやりたいのです。「無地のスーツを」と言った理由はここにあります。無地なら上着だけでも組み合わせが可能になるからです。
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