受験圧力の低下と二〇〇七年問題

2011.04.12

子ども(この場合は、主に中学生を問題にしているのだが)の学力低下や勉強離れは、学習指導要領のカリキュラム削減や、評価方法の改訂のような学校の問題ではなく、受験圧力の低下によるものだという考えも強い。第二次ベビーブーム世代(一九七一年から七四年生まれ)が高校受験を迎える八〇年代後半から九〇年に、高校に入れない子どもを作らないために、高校の新設や入学定員の増加が相次いだ。この受け皿となったのが新設の公立高校普通科校である。この先、子どもが減るのがわかっているので、私立の学校はそれほど無理をして新設や定員増を行わなかったし、工業高校や農業高校は作っても不人気であるのがわかっていたので、やはり新設や増員の対象にならなかった。第二次ベビーブーム世代には毎年二〇〇万人もの出生が増えたわけだが、わずか一〇年くらいの間に年間の出生数は五〇万人も減ることになる。あちこちで定員割れの学校が生まれ、地元の一番手校、二番手校を目指すのでなければ、名前を書けば高校に入れるという事態が現出する。しかも、その学校は新設とはいえ、公立高校であり、普通科の高校なのだ。