06年の夏に、東京・新宿にあるNTTインターコミュニケーションーセンター「TICC」からの依頼でつくった子ども向けのインタラクティブアート「RFIDLightbequencer(ライト・シーケンサー)」では、光のコントロールにICタグを活用。会場の階段にLED照明を設置し、ICタグの仕込まれたカードを参加者が傍らのテーブルに置くと、カードの組み合わせにより、違ったパターンで発光する仕かけだ。「子どもが直観的に、どんなに無造作に操作しても、音と光を楽しめる方法です」。また、本来想定されている使い方ではなく独自の制御や通信方法などを開発・制作することを、M氏は「ハッキング」と位置づけて楽しんでいる。LED照明のほか、「パターン」でハッキングしたのは、工業用ミシンだ。刺繍のパターンをデザインするための「(実用言語ではない)難解プログラミング言語」を開発。客がそのプログラムを「ツイッター」でつぶやくと、Tシャツに好みの刺繍が施される。微弱電流を流し、音に合わせて顔の筋肉を操作するパフォーマンスで近年の代表作となった「ElectricStimulusdophaseの(エレクトリック・スティミュラス・ドゥーフェイズ)」では、人の表情がその対象だ。こういった極めてユニークな作品を数多く発表し、ギークと呼ばれるオタクを含む国内外の広い層から、絶賛を浴びている。